「酒」「肉」そして「熱」!
旅籠屋 定山渓商店
旅籠屋 定山渓商店
TEL:011-598-2929
住所:北海道北海道札幌市南区定山渓温泉西2丁目5
チェックイン :16:00から
チェックアウト:12:00まで
利用料金 :11,825円~/ 名(時期・客室によって変動)
温泉利用料 ;1,200円(タオルレンタル220円)
7月半ば。
北海道にも夏の暑さが到来する中、
数年前に新たに開業した旅館へ行ってきました。
結論から言えば、本当にすばらしい旅館でした!
それゆえに、今回の旅館は正直、あまり大勢に知られてほしくない
という思いが強いです笑
また、予想外の設備(いい意味で)にビックリさせられたことも多く、
ここに紹介したいと思います。
旅館についての詳細
建物の前景です。
内部は3階ほどの高さで、1フロアに
15室程度のお部屋が並んでいます。
つまり、部屋数はそれほど多くありません。
場所も定山渓のメイン通りから外れたところに存在し、
ちょっと他の旅館やホテルとは風情を異にしています。
それもそのはず、こちらの「旅籠屋 定山渓商店」、
以前は札幌市の保養所「渓流荘」として1970年より
営業していた建物をリノベーションした旅館なのです!
外壁の塗装や建物のつくりなど
建物の内外に、古きよき当時の面影がしのばれました。
とはいえ、それはほんの一部で、
全体的には新築されたのかと錯覚するほどに
キレイにリノベーションされています。
ロビーを見れば、それは一目瞭然。
とても落ち着く穏やかな照明の下、
オセロや将棋、一部マニアックなボードゲームが
設置されていて、宿泊客を退屈させないつくりです。
「酒」のおもてなし
「旅籠屋 定山渓商店」ではウェルカムドリンクが
いただけるのですが、選べるのが
・コーヒー
・お茶
・日本酒(この時は国士無双が提供されてました)
という選択肢。
どれを選ぶかはもう決まっていますね!
そう酒!!!
酒!!!!!!!!
そして、最も特筆すべき点。
それは「酒ラウンジ」です。
この「酒ラウンジ」はほぼ常時開放されており、
ウェルカムドリンクとしていただいた日本酒とお菓子を
こちらの落ち着いた空間で飲むことができます。
ディナーまでに酒を飲んで待つもよし。
温泉に入った後、夜中まで酒を飲むもよし。
お酒に対しての様々なアプローチが可能で、
こちらの旅館の「酒飲みへのホスピタリティ」が
溢れています。
チェックアウトが遅めの12時までなのも、
二日酔いの宿泊客への気遣いでしょう笑
(ただしゲロした場合は弁償金を払う旨の記載アリ)
「肉」へのこだわり
こちらの旅館が「酒」と双頭のテーマにしているのが
「肉」です。
7段重ねで提供される、高品質な肉の数々。
中には「焼いた肉にウニを乗せ、食す」という、
まるで痛風にまで至りそうな、甘美な食べ方を提案されるお肉まで…。
このお肉への並々ならぬこだわりは、それもそのはず。
「定山渓精肉店」というお肉屋さんが旅館内で営業しているのです。
肉の測り売りはもちろんのこと、近隣のホテルや札幌市内にも
肉を卸している、お肉の専門店との事。
食に関して、一切の憂慮が必要ない宿となっています。
また、すばらしいなと感じたのは、
「ソロ客用のスペースが用意されている」という点です。
焼肉がメインの宿となると、一人ではどうしても気おくれしてしまう
事もあると思いますが、事前にソロ席を用意しておくとは。
その気遣いに感嘆させられました。
お次は、今回の隠れ名物として紹介したい、サウナです。
サウナ
※注意 今回も例によって写真がありません。
おいしいお肉。
贅沢な刻を、お酒とともにすごせる空間。
これだけでも十分なのに、さらにサウナまで!
「熱熱熱燗サウナ」とユニークな名前のサウナ。
正直、あまり期待していなかったのですが、想像以上でした。
何がって、温度が!
あッッッッッッッッッッつい!!!!!!!!!!
構造は三段ほどの高さがある、一見普通のサウナなのですが、
入って席に座るとすぐ、その異様さに気づきます。
まず席が熱い!!
上にタオルが敷かれているのですが焼石に水、
座った瞬間、お尻が焼き上げられるのがわかります。
サウナマットなどの備えがないので、怖い人は念のため
マットを持参したほうがいいかもしれません。
そして、室内そのものも異様な熱さ!!
恐らく100度は余裕で行っていそうなほどです。
オートロウリュのシステムで熱を保っているのですが、
15分に一度、焼けるような熱が肌に襲い掛かってきます。
このような熱量のサウナ、今まで味わったことがありませんでした。
生涯でトップの熱さです。
以前の記事で鹿の湯を紹介しましたが、それをも凌ぐ熱ですね。
ここまでの熱さになっている理由はおそらく、下記の3つ。
1.宿泊客が少数体制
定山渓に立ち並ぶホテルと違い、宿泊客の人数を抑えている
= サウナ利用者が少ないため、扉が開け閉めされにくく
温度が下がりにくい
現に私と友人以外の利用者はほぼいませんでした。
2.オートロウリュの頻度
通常、オートロウリュは20分に一度ですが、ここは15分に一度。
加えて前述のとおり扉が開け閉めされにくいのだから、
そりゃ温度は青天井で上がります。
3.そもそも設定温度が高い
予約のメールに「激燗(げきかん)オートロウリュ」の記載があり、
もとから旅館自体が熱さを売りにしているフシあり。
…と、いろいろと書き連ねましたが、このサウナだけは
日帰りでも一度味わってほしい隠れ名所です。
また、入りやすい高めな温度の水風呂、
足置きの石が絶妙なポジションで設置されているととのいスペースなど、
ほかにもたくさんの魅力を備えています。
熱さだけではない、非日常の体験がありましたので、是非!
まとめ
・あまり人のいない隠れた名旅館的な雰囲気が良し!
・食はお肉について全幅の信頼を置いて良し!
・とにかく熱いサウナに入りたいならなお良し!
特に一つ目の「名旅館的な雰囲気」。
これを演出するのは、付け焼き刃の接客では不可能でしょう。
少人数の宿泊客に限定した結果、その空気を作ることに
成功しているのかな、と感じました。
外国人旅行客にもまだ気づかれておらず、
「肉」「酒」「熱」のおもてなしにあふれた旅館。
今回は心からオススメできる場所でした。
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